本当に日本は景気が良くなっているのか?現代の物件の決まり方
平素より、大変お世話になっております。
ナカノ不動産企画のモトキです。
最近、思うところがあります。
それは「物件の決まり方」についてです。
さて、入間市のとある場所に、下記ような新築分譲住宅の4棟現場があるとします。
※この図面はフィクションです。実際の物件・団体とは一切関係ありません。
うーん、よくある感じですね。
これらは、
敷地面積・建物面積・クオリティは全て同じである
と仮定してください(図面上では厳密には違うかもしれませんが泣)
さて、それぞれの区画の資産価値を順位にすると、
どのような順番になるでしょうか?
まぁこれは個人の好みもあるので一概には言えませんが、
一般的には、以下のようになると考えられます。
1位:D棟
2位:C棟
3位:B棟
4位:A棟
概ねこのような感じでしょう。
念のためメリットとデメリットを列挙しますが、
【A棟】
陽当りが悪い。防災性が低い。
出入りに難あり。
資産価値が低い、故に最もリーズナブル。
【B棟】
午前中の陽当りは良いが、午後は悪い。
開放感はある程度ある。
【C棟】
南スペースが広く、開放感・陽当りに優れている。
道路に近いので防犯・プライバシーに若干の難あり。
【D棟】
南スペースが広く、開放感・陽当りに優れている。
2面を道路に面しており利便も良い。
デメリットとしては道路に近すぎる事で防犯・プライバシーに難あり。
……とまぁ、このような感じになります。
暫定的に価格付けをしてみますと、下記の通りです。
D棟:3,280万円
C棟:3,180万円
B棟:3,080万円
A棟:2,780万円
ご覧の通り、
D>C>B>>>A
という感じになります。
A棟はいわゆる「敷地延長」と呼ばれるもので、このような土地の資産価値的は相応に低くなります。
しかし、デメリットが最大のメリットでもあり、
価値が低いからこそ安く買える、という面もあるわけなんですね。
で。
それでは、売却を開始した場合、
どの棟から決まっていくでしょうか?
……まぁ普通に考えればD棟なんですよね。
一番住み心地が良く、価値の高い区画なわけですから。
家を探しているお客様は、
皆『夢』を探しているのです。
(蓋し名言)
最初っから「リーズナブル!激安物件!おくれよおくれよ兵隊さん!」というお客様はそんなにいないと思います。
特に新築住宅であればその傾向は顕著です。
(リーズナブルを求めるのであれば、近年増加中の中古物件で良いわけですからね)
ところが。
最近の売れ行きを見ていると、どうも
一番安い物件から売れていき、
一番高い物件は最後まで残っている
傾向が強いように見受けられます。
景気の影響、お客様の嗜好、いろいろと原因はあると思いますが、
お客様が思い切って物件を買う事ができていない現状
これだけは確かです。
デフレ時代の不動産購入はスピード勝負。
そうでなくても不動産売買には、
「ああ、遅かった!」
「ついこないだまで空いていたのに……」
そんな話が多いものです。
いろいろと物件を探し、日夜悪戦苦闘を続けていらっしゃる皆様に、
どうか不動産の神のご加護がありますように……